
「ボスの奥様の…姪っ子さん…って…。」
翠。
「私だって、昨日の夜に聞いたんだもん。びっくりだよ。」
呉羽。
「電話でいきなり、コバちゃん、ジェシカ、ひとり、入れるぞ~~。って。それも夜の10時。」
万美、
「かかかか。さっすがはボス。完璧に、自分の流れだよね~~。」
「な~~訳で、みど、頼む。」
「…って。コバちゃんに、頭、下げられちゃ、どうしようもないじゃん。」
呉羽、Vサインで、
「ニッ。」
そして夕方、廊下でバッタリ。
翠、
「ボス…。…あ~~。いや…。ブランドマネージャー。お疲れ様です。」
社員からはボスと言われるその男性。
アパレルメーカー、株式会社アンジェリーナ、ブランドマネージャーの院瀬見惇哉(いせみあつや)。
「おっ。みど。橙、頼むよ。呉羽にも…言っておいたが…。」
翠、
「はい。分かりました。」
丁寧にお辞儀をして。
その隣で、橙、こちらも丁寧にお辞儀をして。
「橙、まずは、落ち着いて、頑張れ。みんな、いい人たちばっかりだ。」
そんな惇哉の声に橙、
「はい。ありがとうございます。」
「ふ~~~ん。新人さん…誕生ってか~~。ほい。鳥ねぎ、あがったよ~~。」
小皿に3本、カウンターに。
「いっただっきま~~す。」
万美。
「ほんで、こっちは…もも肉~~っと~。」
「ん~~。おいしそ。」
両手を、音を出さずに叩きながら帯刀尋音(たてわきひろね)。
「…んで…、どんな子だい、その新人…???」
つくねを焼きながら雅樂(うた)。
ここは逢坂翠が居候している焼き鳥屋、「雅樂(がらく)」である。
店主は宗像雅樂(むなかたうた)。翠が短大卒業時からこの店に居候している。
理由は簡単、家賃がたったの2万円。他にも…理由は…あるのだが…。
建物自体は昭和40年以降に建てられている。
そして、その建物を心機一転してリフォームし、
1階を焼き鳥屋にしたのが宗像雅樂(むなかたうた)。
開店から3年。駅からもさほど遠くもないために、焼き鳥屋としては、
ある程度、人気になっている。しかも味は絶品。
店自体はそれほど広くはないが、縦長の住居であり、2階建てであり、
翠はその2階に間取りをしている。
そんな雅樂の声に翠、
「ん~~。どんな…子…って言われても、全く詳細不明…。ボスの奥さんの姪っ子。そして22歳。どちらかと言えば…、ん~~。華奢…かな…???」
万美、
「うんうん。そんな感じ。華奢だよね~~。」
「それと…、なんか…、目が…印象的。すんごい、パッチリしてる。」
尋音。
「ふ~~ん。華奢で、目がパッチリねぇ~~。まっ、目がパッチリってぇのは…、おまえたち、3人も…、そうじゃねぇか。」
その雅樂の声に3人、
「へっ…???」
「な~に言ってやがんでぇ。つまりは、ベッピンさんって事じゃねぇか~~。」
その瞬間、3人、沈黙。
万美、
「やだ…雅樂じぃ。ベッピンさん…なんて…。」
少し赤くなって…。
「ばっきゃろ~~。客を持ち上げないでどうするよ~~。」
その瞬間、生ビールをジョッキに注いでいる絃(いと)が、
「キャッハハハハハ。」
途端に3人、
「絃ちゃん!!!!」

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